ハリウッドにおいて、1930年代から1960年代にかけて作られた犯罪映画のジャンルを指す。フランス人映画批評家ニーノ・フランクがアメリカ劇映画の一群を批評するために生み出した(“ノワール”というフランス語が使われているのはそのため)。
当時のアメリカは世界恐慌から第二次世界大戦の暗い影に覆われており、人々の心情は金銭的にも鬱屈としたものだった。そんな中、“犯罪映画”は娯楽を求めた観客や評論家に評価されたことによりジャンルとして確立した。
また、撮影機材の小型化や技術革新により、スタジオの外に出て夜間でも撮影できるようになり、低予算でも製作できる点などが、ジャンルの隆盛を後押しした。
ハイコントラスト(明暗の差)で描かれる殺伐とした都市風景、ハードボイルドな主人公、謎めいた女性(ファム・ファタール)、ビターエンドやバッドエンドな結末などを特徴とするが、実は明確な定義は存在しない。『マルタの鷹』、『疑惑の影』、『第三の男』など数えきれない名作が生まれた。
フランスはというと、1950年代からジャンルとして盛りあがりはじめ、ジャック・ベッケル監督の『現金(げんなま)に手を出すな』やジャン・ピエール・メルヴィル監督の『サムライ』など名作が生まれた。アメリカ作品との大きな違いは「男同士の友情と裏切り」を多く映画いており、ファム・ファタールはあまり登場しない。本作『殺られる』のように女性が絡む作品は珍しいくらいである。
派生語として、これらの作品群から強く影響を受けた後年の「ネオ・ノワール」、「香港ノワール」などが挙げられる。
●本作『殺られる』の魅力
本作は格闘あり、銃撃戦あり、そしてお色気ありの少し大人なノワール映画となっています。
主人公のR・オッセン演じるピエールはケンカが強いわけでもなく、作中何度も危ない目に遭いますが、恋人を取り戻したい一心で大きな力に立ち向かっていくのです。さらわれるベアトリスを演じたE・ブランの美貌、M・ノエル演じる姉御的キャラクターのコラリーヌの助演も光ります。
そして1950年代パリの空気感を表したようなアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの演奏がまたクールでカッコいい!以下のリンクはそのサウンドトラックの一曲です。
こういった曲が散りばめられた映画『殺られる』。
日曜日のお昼に、コーヒーでも飲みながらいかがでしょうか?
上映会は3月1日(日)10時、14時。松江の出雲ビル地下にて。
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Kinema☆Kinboshi No.23 『殺られる』
2026.3.1(SUN) 10:00~ / 14:00~
Vol.23 歴史的建造物で観る映画~松江・出雲ビルにて
『殺られる』(1959年フランス/90分/白黒・日本語字幕)
フランス・ノワール映画の知られざる快作!
一人の男 対 ならず者の群れ
一夜の決闘にモダン・ジャズが吹き荒れる!!
【キャスト】
ピエール…ロベール・オッセン
ベアトリス…エステラ・ブラン
コラリーヌ…マガリ・ノエル
【スタッフ】
監督…エドゥアール・モリナロ
脚本…アルベール・シモナン、G・モリス・デュムラン
撮影…ロバート・ジュリアード
音楽…アート・ブレイキ―とジャズ・メッセンジャーズ
【上映日】 2026年3月1日(日)
(1回目)10:00~12:00
(2回目)14:00~16:00
※上映後、希望する方には解説&感想会も実施しています。
【上映場所】出雲ビル地下(島根県松江市白瀉本町33)
※建物横の入口からご入場ください。
※建物横の駐車場もいくらかございます。
※右の地図をご参照ください。
【入場料】 大人1500円、高校生以下1000円(席数19席)
※有料駐車場をご利用の方は、入場料から200円を割引いたします。入場時に駐車券をご提示ください。ただし、ゲートレス駐車場には対応いたしかねます。
【ご予約・問い合わせ】kinemakinboshi@gmail.com
090-7778-0269(おぐに)
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