キネマ☆キンボシ No.20

Kinema☆Kinboshi No.20 ジャン・コクトー特集③

2025.8.24(SUN) 10:00~ / 14:00~ / 19:00~

歴史的建造物で観る映画~松江・出雲ビル地下にて 

『恐るべき子供たち』
(1950年フランス/107分/白黒・日本語字幕)

ヌーベルバーグの監督たちに「映画の手本」と讃えられた映画がスクリーンに蘇る
映画『恐るべき子供たち』は異常な冒険だった。—ジャン・コクトー

ジャン・コクトーの同名小説を、後に『サムライ』などのフィルムノワール作品を
生むジャン=ピエール・メルビル監督が映画化し、ヌーベルバーグの先駆的役割を
担った作品。

愛し合い、傷つけ合う。美しき姉弟の危険な戯れ

ある雪の日の夕方。少年たちの雪合戦が白熱する中、ポールは密かに思いを寄せる
級友ダルジュロスが放った雪玉を胸に受け、気を失ってしまう。
怪我を負ったポールは、姉エリザベートや病気の母と暮らす自宅で療養することに。
姉弟は他人の介入を決して許さない秘密の子ども部屋で、危険な愛と戯れの世界を
築き上げていくが……。

原作者コクトーが自ら脚色に参加し、ナレーションも務めた。
「死刑台のエレベーター」「大人は判ってくれない」のアンリ・ドカエが撮影を
手がけ、クリスチャン・ディオールが衣装デザインを担当。
美しき姉弟を演じたのはニコール・ステファーヌとエドゥアール・デルミット。

【予告編はこちらを参照ください】→https://www.youtube.com/watch?v=KlNdMviX4Js

【上映日】 2025年8月24日(日)
      (1回目)10:00~12:00 
      (2回目)14:00~16:00
      (3回目)19:00~21:00
      ※上映後、希望する方には解説&感想会も実施しています。
       
【上映場所】出雲ビル地下(島根県松江市白瀉本町33)
       ※建物横の入口からご入場ください。
       ※建物横の駐車場もいくらかございます。
       ※右の地図をご参照ください。

【入場料】 大人1500円、高校生以下1000円(席数19席)
        ※有料駐車場をご利用の方は、入場料から200円を
         割引いたします。入場時に駐車券をご提示ください。
         ただし、ゲートレス駐車場には対応いたしかねます。

【ご予約・問い合わせ】kinemakinboshi@gmail.com 
           090-7778-0269(安部)

6月の上映会 ジャン・コクトー特集②『グレヴァン蝋美術館』『サント・ソスピール荘』 2025.6.29@松江・出雲ビル地下 感想より抜粋

Kinema☆Kinboshi No.19

ジャン・コクトー特集②『サント・ソスピール荘』『グレヴァン蝋美術館』in 出雲ビル地下 感想


20代男性
グレヴァン美術館の作品について。シチュエーション的にはホラーなのに、ホラー的な演出はなされていないというのが興味深かったです。最後は主人公の男の夢?でおわるというのが絶妙なバカらしさを作品にもたらしていて、とても面白いと思いました。

50代男性
『サント・ソスピール荘』はコクトーに作ることに誘われてる気がしました。コクトーが自分のおもむくままに絵を描いてるのを見るとそんな気がします。コクトーの絵を見ると詩や文章で伝わるものと別のものがあるなあと思いました。

50代男性
おもしろかったです。これからもこういう実験的な企画をおねがいします。

匿名希望
2本とも貴重な作品ということでいい機会だったと思います。ジャック・ドゥミもそれほど観たわけではないのですが、彼の作品の一本として記憶しておきます。コクトーの美術館ともいえるような別荘の室内、自分自身がフィルムに本来の色合いが映し出されるか心配する話もありましたが、本物を観る必要がありますね。

60代女性
2本ともしゃれた映画でした。2本目は重くならず、反戦メッセージが最後に出てきて素敵でした。アニメになったらいいのにと思わせる作品群も良かったです。言葉が足りず済みません。ありがとうございました。

40代
コクトーの多才さがよく分かった。トークが面白かった。

60代女性
<グレヴァン蝋美術館> 最初は偽物ー本物、幻ーリアルなどの二項対立が入れ替わるような感じでしたが、蝋人形ー元の人間ー演じる役柄などの複層化や、視点の移動に伴う空間の迷路化や外との出入りなど、視点、空間、概念の混沌がリンクしているように感じました。 蝋人形館ということもあり、造形そのものはセンスのあるキッチュさがあり、見ていて楽しかったです。
<サント・ソスピール荘> まず、フィルムで再現された色が印象的でした。今、若い世代の人たちがわざわざ古いカメラで撮影したりアナログレコードの音を味わったりする気持ちが少しわかった気がします。 カメラの動きと共に観る者の視点が移っていく中で、タトゥーアートは誰もが目に付く壁面に、閉じられた場所には色彩鮮やかな絵画が収められている(かつ画風がかなり異なる)ことの意味について考えさせられました。 冒頭、理解できなくても心で受け止めろというようなメッセージがありましたが、「考えるな、感じろ」ではなく、「考えろ、感じろ」と言われているように思えました。 最後に反戦とも取れるナレーションが挿入されていたこともあり(ピラネージを思わせる塔が背景に収まっていたことも合わせて)、社会的メッセージもあったのではと思います。

※前回の感想で判読不明となっていた部分について訂正をいただきました。ご覧になったのは『ゲームの規則』という、1939年にジャン・ルノワール監督が作り上げた作品です。恋愛に現をぬかす上流階級の人々を社会風刺的に描いた名作喜劇です。

キネマ☆キンボシ No.19

Kinema☆Kinboshi No.19 歴史的建造物で観る映画~松江・出雲ビル地下にて 

2025.6.29(SUN) 10:00~ / 14:00~ / 19:00~

ジャン・コクトーとジャック・ドゥミによる幻の短編を上映。上映後には「現代アートの入口」と題し、現代アート鑑賞について実例を踏まえてトークします。「これのどこが芸術なの?」「何が面白いの?」と現代アートに興味のある方もない方も、幅広いご来場をお待ちしております。

【上映作品】
ジャン・コクトー特集②
『サント・ソスピール荘』『グレヴァン蝋美術館』&アフタートーク「現代アートの入口」

 

【作品解説】

◎サント・ソスピール荘(1952年フランス/カラー/36min/日本語字幕)

「頭では受け付けなくとも、心は喜ぶだろう」…フランス・ニースにあるサント・ソスピール荘に描かれた絵を、作者であるジャン・コクトー自身が解説した貴重なドキュメンタリー映画。プライベートフィルムに近く、本国フランスでも上映はされなかった。2012年に日本で公開。

◎グレヴァン蝋美術館(1958年フランス/20min/日本語字幕)

『シェルブールの雨傘』でミュージカル映画に旋風を巻き起こしたジャック・ドゥミ監督による幻の初期短編。ジャン・コクトー、ジャン・ルイ・バロー(天井桟敷の人々)が本人役で出演。モンマルトルの蝋美術館を紹介しながら、夢の中でここを訪れた人物の幻想的な体験を描く。

【上映日】    2025年6月29日(日)

  (1回目)10:00~12:00

  (2回目)14:00~16:00

  (3回目)19:00~21:00

【入場料】 

  大人1500円、高校生以下1000円(席数19席)

  ※有料駐車場をご利用の方は、駐車券で入場料から200円を割引。

【上映場所】

  出雲ビル地下(松江市白瀉本町33)

【ご予約・問い合わせ】

  kinemakinboshi@gmail.com

  090-7778-0269(安部)

今年一年、上映会にご来場いただき、ありがとうございました。

去年10月より始まった定期上映会ですが、途中休みを挟みながらも数えて15回(特別上映含む)も続けることができました。

ひとえに上映会を楽しみにお越しくださるお客様のおかげでございます。

来年は1月12日(日)に島根県の高校生達を活写したドキュメンタリー「走れ!走れ走れメロス」「メロスたち」を監督・出演者の方々を迎えて上映。

2月23日(日)は今年拝見して一番衝撃を受けた作品「ディープ・クリムゾン 深紅の愛」を紹介致します。

来年もよろしくお願いします。